それでは、猫はいったいどんな病気になりやすいのでしょうか?
猫がなりやすい病気を知って、予防につなげていきましょう。
猫の甲状腺機能亢進症とは?
どんな病気なの?首の付け根にある甲状腺というところから甲状腺ホルモンが普通よりも多く分泌されてしまう病気です。
新陳代謝がよくなりすぎて、エネルギーを大量に消費してしまうのです。
エネルギーを大量に消費してしまうと心臓に負担がかかって体力が奪われて衰弱してしまいます。
元気も食欲も落ちていないのに、痩せてくるというのが初期症状。
見た目はとても元気なので発見が遅れがちなのが問題点。
10歳以上の猫に発症することが多いので、シニア猫を飼っている方は気を付けて観察してあげてください。
検査
血液の中のホルモンの濃度を測ると甲状腺ホルモンの濃度が高くなっているためわかります。初期症状などが問診で確認されて、甲状腺が腫れているかどうかも触診でわかります。
血液生化学検査というもので肝機能の数値が上昇していたり、腎臓の排泄障害がわかる数値が上昇しているとさらにこの病気の可能性が疑われます。
猫の腎不全とは?
どんな病気なの?腎臓の機能が衰えてしまうシニア猫に注意してほしい病気。
血液の中の老廃物をろ過して、尿として体の外に排出し綺麗になった血液をまた体に戻すという働きをしている腎臓。
その機能が75%以上停止した状態が腎不全です。
8歳を過ぎていて、腎臓の働きが弱くなってきたシニア猫に多い病気です。
たくさん水を飲むようになった、尿の量が多くなった、痩せてきたという症状がみられたら腎不全を疑います。
でも腎臓が50パーセント働いていれば症状が出ないので、症状を確認した時には病気がかなり進行しているという怖い病気です。
検査
血液生化学検査を行って、腎機能の数値や血清カルシウムやリンの数値が上がっていると腎不全が疑われます。尿検査で尿比重が低いことなどが発見されたり、レントゲン検査や超音波検査で腎臓の形の異常が発見されるなどいろいろな検査結果から診断されます。
猫の肝障害とは?
どんな病気なの?栄養を体に取り込んだり、有害物の分解や解毒をしてくれるのが肝臓。
臓器の中でもたくさんの役割をになっています。
これらの機能が損なわれた状態が肝障害と呼ばれています。
肝障害の怖いところは症状がよくなったように見えて、実は完治していないということが多いことです。診断されたら定期的に検査する必要があります。
検査
肝障害の初期症状はなく、手掛かりとなるのは血液生化学検査です。肝機能の数値やコレステロール、中性脂肪などの数値が上昇していると肝障害が疑われます。
レントゲン検査や超音波検査で肝臓や胆道の異常が確認されたり、尿検査でビリルビンが発見されるとより肝障害が疑われます。
いかがでしたでしょうか?猫の様々な病気の特徴を知って、予防することで健康で長生きしてほしいですね。
猫の一番身近な存在である飼い主さんが、セルフチェックを行うだけでも予防の大きな力になります。