たしかに、高齢の方の場合ペットの世話は重労働であることもあります。
ですが、ペットと一緒に暮らすということはそれ以上に得るものが大きいのです。
地方では、畑仕事をしている人が長生きするという調査結果が出ているのですが、それは何かが育っていく姿を見てやりがいや生きがいを感じることがポイントになっているのです。
手間をかけたらかけただけ、綺麗に花が咲いたり、作物がよく育ったりする。
明日もお水をあげなくちゃ、明日はこの肥料をあげてみようといった毎日の楽しみを見つけることがとても大切なのです。
犬と一緒に暮らすということ
犬と一緒に生活すると、トイレの世話、食事の世話、散歩、お手入れ、たしかにたくさんやらなければならないことがあります。健康でなければ難しいと感じる方も多いでしょう。
年を取ったからと言って家にばかりいる毎日では、健康に過ごすことができません。
足が悪いから長距離を歩くのが苦痛だという人でも、家の中ばかりにいてはかえってさらに足を弱めてしまいます。
積極的に外に出て歩くことで自分のリハビリにもなるのです。
具体的な高齢者が犬を飼った時のメリットを紹介しましょう。
高齢者が犬を飼うメリット
犬を飼うと友達が増える
ワンちゃん友達と言う言葉を聞いたことがありますか?
犬を飼って毎日散歩に行くと、公園や道端などで同じ時間帯に散歩している犬とその飼い主さんと出会うことがあります。
初めは挨拶を交わす程度だったとしても、何回か顔を合わせるうちに犬の年や犬種、病気の悩みなどを話すこともあります。
公園に待ち合わせをして一緒に行くことも。
一人暮らしの高齢者ほど、孤独死を防止するためにも地域とのコミュニケーションを大切にしておくとメリットがあります。
「○○ちゃんのお母さん、今日は散歩に来ていないな」と心配してくれる人がいるだけで心がほっこりしますね。
高齢者の家に犬がいると日々の暮らしにメリハリが出る
毎日病院と家の往復の日々だった高齢者が、犬の為に新しいおやつを買いにスーパーに行くと新しい発見があります。ペット用の用品は日々進化を遂げて次々と新しいものが販売されています。
洋服もその一つ。季節に合ったかわいい洋服を選ぶことで楽しみが増えます。
朝は早く起きて公園まで散歩に出て、夜は愛犬と一緒にテレビを見たりこたつでまったりしたり。
月に1回はペットサロンに予約を入れてトリマーと新しいカットについて相談したり、身の回りを綺麗にするという楽しみが生まれます。
愛くるしい姿に目を細めて、笑顔が増えます。
具合が悪い時に犬が高齢者を心配してくれる
具合が悪くて寝込んでいる時、愛犬がそばに寄ってきて寄り添ってくれる。そういうしぐさだけで言葉がなくても温かみを感じることができます。
ご主人様が具合が悪い時は犬も元気が無くなります。
かわいい愛犬が元気がないと、自分も早く元気にならなきゃ!という気持ちになりますね。
相乗効果で病気もあっという間に良くなります。
防犯面でも安心!高齢者の家を犬が守る
この家は犬がいるからと、高齢者の家に空き巣に入るのをいやがる泥棒はとても多いです。詐欺や空き巣など何かと狙われやすい高齢者の家。
でも犬がいれば長い勧誘の話も「散歩の時間だから」といって切り上げることができます。
犬はご主人様を守るため、見知らぬ人には吠える習性がありますので知らない人が家に入ってきたときも安心です。
黙りがちな高齢者の毎日ですが犬との生活で会話が増える
「今日は一日誰とも会話をしなかった」という高齢者の方の話をよく聞きます。
でも犬がいたらどうでしょう?
「今日はいい天気だね。お散歩に行こうね」
「ご飯だよ。おいしい?」
「ちゃんとトイレで用が足せたね。えらいね」
まるで小さな子供がいるようにたくさん話をするようになります。
話しかけに対する反応ももちろんあります。
しっぽを振ったり、すり寄ってきたり。
ペットを飼うことはあなたにたくさんの楽しい時間を与えてくれるでしょう。
自分が元気なうちはいいけれど、もしも犬の世話をできなくなるくらい自分の方が先に年を取ってしまったらという心配をして犬を飼うことを諦めている方も多いと思います。
でも、そんな方に朗報です。
高齢者のペット飼育支援獣医師ネットワークと言うものがあり、高齢者の方々のペットのお世話をサポートしてくれるシステムがあります。
上手に利用して楽しい飼い主ライフを送りたいですね。