目の不自由な人を盲導犬が引っ張っているようなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?
まるでパートナーをこっちだよと導くように引っ張って歩く。
犬ぞりの歩行版といったところでしょうか…。
でもそれは勘違いです。
犬が人を引っ張って歩くというのは、ほんとうはマナー違反でしつけができていない犬しかしません。
人間よりも自分が上だと思い込んでしまっている犬に多いです。
嬉しくて早く目的地に行きたいときも、必ず飼い主のそばに寄り添って飼い主のことを決して引っ張らず、リードがぴんと張ることがないくらい同じペースで歩くことが一番上手なお行儀のいい歩き方なのです。
体の大きい盲導犬ですから、目の不自由なパートナーを引っ張って歩いてしまったら足元が危ないですよね。
盲導犬は目的地に連れて行ってくれるわけではなくて、目の不自由な方が歩くのをサポートしているだけなのです。
もしも行きたい目的地がいつもと違う場合は、目の不自由な方、つまり盲導犬の飼い主である人自身があらかじめ目的地までの道や危ないところなどをチェックしておかなくてはいけません。
盲導犬はパートナーが安全に目的地に着けるように誘導してくれるのですが、いったいどうやってしてくれるのでしょうか。
もちろん、危険なものがあれば避けて通ったり車が来ているところに飛び出そうとしたら命令に背いて体を動かさずに「不服従」を徹底して危険を知らせたりします。
その他にもパートナーである目の不自由な方は、自分が主となって道を歩いているわけですが盲導犬のつけているハーネスを握ることで、ハーネスから伝わる振動やたるみ、盲導犬の動きを通じて道の段差やその高さを教えてもらっています。
また、ハーネスが右や左に動いているときは盲導犬がそちらを見て注意をはらっているということも知ることができます。
心を通わせて二人で一つとなって共同作業をしているのですね。
ハーネスは盲導犬とパートナーをつなぐ大切なものなのです。
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